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目付け

前回は、「一眼二足三胆四力」について書きました。


4回目となる今回は、一眼二足三胆四力の第1番目に記されている「眼」すなわち「目付け」について書いてみようと思います。


財団法人全日本剣道連盟発行の「剣道学科審査の問題例と解答例(初段~五段)」には、以下のように書かれています。


目付けは、よい姿勢を維持するための目の役割とともに、相手の動きに対して、常に有利な態勢を維持したり、相手の変化に対応するための目の働きのことをいう。目は相手の顔面(目)を中心に、全体を見るようにすることが基本的な方法である。
(以下、省略)


“目は口ほどに物を言う”、嘘をつくと“目が泳ぐ”などと言われるように、目は心の動きを表すとされていますので、目の付け所は、やはり「相手の目」を中心に全体を見るのが良いようですね。


しかし、ここで重要なことは、「目の動きだけに囚われない」ということです。全体を見るように心掛けましょう。これを剣道では「遠山(えんざん)の目付け」あるいは「紅葉(こうよう)の目付け」と呼んでいます。


また、相手と視線を合わせることで逆に自分の心を読まれるケースもあるでしょう。その場合は、わざと相手と視線を合わせない(視線を外す)目付けをするという教えもあり、これを「脇目付け」と言います。


最近、私が育成部の指導の際に教えている目付けは、相手の手元(拳)の動きに注目するというものです。子供達に限りませんが、間が詰まると四戎(驚恐疑惑)が生じ、身体が硬直し動作がスムーズに行えないことを経験した方は多いと思います。その克服法として、“相手が打ってくるときは必ず手元が動くものだ!それまでは怖がらなくても大丈夫だよ!”と言い聞かす意味で教えていますが、かなり効果的だと思っています。柳生新陰流の教えでも初心者のうちは目を見ると怖くてたまらないので手元を見たほうが良いとあるのを何かの本で読んだことがあります。拳とあわせて剣先の2箇所を見る目付けは「二つの目付け」と呼んでいます。


前回の一眼二足三胆四力の一眼でも書きましたが、相手の構えや癖などの身体動作を注意深く観察し、その観察力を活かして相手の体調、心理状態など目に見えない部分を洞察する洞察力はとても重要なことです。宮本武蔵は、“目に見えない心理状態を探る目を強く働かせ、現象面に惑わされないようにしなさい”と教えています。これを「観見二つの目付け」と言います。


話が少し横に行くかもしれませんが、面金の横金中央付近(通常は上から6本目と7本目の間)に少し間隔の広いところがあります。これを物見(ものみ)と呼んでいますが、普通は、ここに目の位置がくるように装着することが好ましいとされています。ずいぶん以前の話ですが、私の父は若い頃、相手に自分の目を見られることを嫌い、わざと物見をずらし、目を隠すように面を着けていたということを聞きました。私も含めてですが、普段の稽古では「目付け」は、よほど意識してやらないと忘れがちな部分だと思います。しかし工夫次第では上達の近道になるものだと思います。能々吟味すべしですね。


この文章を学科試験などには絶対に引用しないでくださいね。万が一不合格になっても当方は一切責任をもてません。


第4回「剣道雑記」は、この辺で終了させていただきます。


お読みいただき、ありがとうございました。

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